『田原総一朗の遺言 全共闘/右翼学生 ニャロメに何ができるか?』を見て

以前から全共闘世代、学生運動が盛んだった時代について興味があった。理由は忘れてしまった。話が合う友達がいたりして本を読んだりした。

とは言ってもリアルタイムに過ごしたわけでは無く掴みきれていない部分も結構あったのだが、このDVDで、いくつかの事柄についてハッキリとした。

出演は田原総一朗水道橋博士浅草キッド)、ゲスト猪瀬直樹(東京都副知事/作家)

3人とも、しゃべりの技術が達者でイニシアチブの取りあいが激しく熱が伝わってくる。時々話しがあさっての方向にいったり他人の話を遮るのが玉に瑕だったけど。

まず全共闘世代について猪瀬直樹が『当時の学生全員が参加していたわけではないが実質参加している。お祭りで神輿を担ぐ人と周りで手を叩く人がいた。』

『60年代安保は敵(アメリカ)が、はっきりしていた。70年代に敵が見えなくなった。自分がパロディと分かっている。半分、分かっていてデスパレート(絶望的な、死にもの狂いの)になっている。』と述べる。

このような内面に関する指摘は当時参加して知っている人こそできる指摘なのかなと思った。

何故新左翼全共闘)がバラバラになったのかという田原総一朗の問いに対して『日本語がダメだった。』と言う。翻訳された概念をやり取りしても上手くはいかないだろうと。

言葉自体への言及は初めて聞いたので興味深かったけど、よく言われている事なんだろうか?

また猪瀬はデモをしていた時に、ふと路地に入るとその通りには普段と変わらない日常があった。その光景を目の当たりにして『(中略)生活者には関係ないと思った。』という心情を吐露する。これは学生運動に限らず様々な社会運動に当てはまる問題点だと思った。